○ 住宅街(遠景・夜・冬)
  静かな住宅街が深夜のために更に静かに
  感じる。道に残業帰りのお父さんがたま
  に通る程度。
  寒さのためにコートの襟を立てて歩いて
  いる。

○ 道路
  郵便ポストがある。
  周りに建物や自販機なく1つの、街頭に
  照らされポツンとした感じ。
  そのポストの上に小学1年生ぐらいの女
  の子(カン)が半袖で座っている。
  そのポストの前を人が通っても誰もカン
  に気がつかない。
  黒のスーツに黒のコートを着た20前後
  の青年(シン)がカンの前に通り過ぎよ
  うとする。
  が、止まる。
  カンの方を見る。
  カン、驚かない。
  むしろ、シンがおどろく。
シン「キミは驚かないの」
カン「(そっけなく)なんで」
シン「なんでって、僕はキミのことが見える
   んだよ」
カン「別に不思議じゃないわ。月に1回くら
   いは声かけられるもん」
シン「じゃキミは自分が幽霊だと気がついて
   いるんだね」
カン「みらゃわかんじゃん。交通事故よ」
シン「おかしいな?キミぐらいのとしじゃほ
   とんどが死んだことにさえ気がつかな
   いのに」
カン「で、何のようよ。死神さん」
シン「そういう呼ばれ方は好きくないな」
カン「じゃ、なんなのよ」
シン「あの世案内人っていうとこかな」
カン「やっぱ死神じゃん」
  シン、ひとつ咳払いをする。

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